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「インドの電車との闘い」インド旅行記4日目

本日は朝から電車で移動。アグラからバラナシへ行く電車の旅だよ。この旅の大きな目的の一つ「ガンジス川」が待っている!! 電車で7時間の旅だ!

 今回は北インドをまわる旅なのだけど、あえて電車での旅を選んだ。飛行機の方が快適だし速いけど、予算もだいぶ高くなるし、電車の旅だかこそ知ることがあるかなと思って。 

 なので、7泊8日の旅の中、電車での移動が30時間くらいはあるの。体力的にはなかなかきつい!

 結論から話すと、ものすごいきつかった……。笑っちゃうほど体力的にも精神的にもきつくて、貴重な体験をしたよ。ありがたや。



 さて。インドでは、本当に私はモテモテだった! 歩いているだけで人だかりができる。写真を撮られる、動画を撮られる。2ショットの写真をおねだりされる。


 もちろん、これはもちろん私に限らず、日本人の女性ならみんなそうなはず!



 これが旦那と一緒でもモテモテなんだから、一人だけだったら、女性だけだったらと思うとちょっと怖いところがあるよね。

 カースト制がいまだ根強いところがあり、自由な恋愛ができないインド。外国人はナンパの標的になりやすいんだって。ナンパに危険はつきものでしょ。外国では旅行者も開放的な気分になるからとくに。

 旦那も一緒だったし、有名な観光地しか行っていないからそういう意味での危ない目には遭わなかったけれど、女性にとって怖い話は聞くでしょ。

 あと、インドは観光客も多いけど、インドの人口がすさまじく多いので、観光客は目立つ。そして女の人が出歩かないのか、街に女性が少ないので、なおさら女性は目立つ。

 というわけで、私はあまり女性一人、女性同士でのインド旅行はおすすめできんなーと思った。ナンパ地獄で身動き取れなくなると思うんだ。



 話がそれたんだけど、さて駅。私は360度周りを囲まれながら大注目の中電車を待つ。
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なんなんだほんと。電車はなかなか来なくて、スタートから出遅れる。私は二等車に乗ったけど、三等車ともなると、あのよくテレビで観るような窓やドアから人が飛び出ている光景の電車が到着。……ど、どうしよう。

 私たちが乗り込んだ二等車はボックスシートみたいになっていて、ベッドを組み立てると3段ベッドが向合う形になる。夜の移動ではないので、ベッドにはせず、椅子のまま移動。リクライニングなんてもちろん無いし、見ず知らずの人たちと超至近距離で向かい合う移動時間。向かいの席のグループはイスラム教徒のファミリーだった。3歳くらいのちびっこもいた。

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「この至近距離の緊張状態が7時間も続くのか。きまづい」と思っていたけれど、結果そんなぬるい移動ではなかった。電車4時間遅れて11時間の移動だった。


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 本当に心が折れたよ。

 だって、遅れるなんてアナウンスがない。そもそも車掌さんがいない。駅名を告げるアナウンスがない。駅に着いても外は真っ暗でなにも見えない。駅についているんだか、線路で止まってしまっているのかもわからない。

 つまり、今自分がどこにいるのかがわからない。次の駅がどこなのかもわからない。降りる駅名だけ知っているけど、いつつくのかもわからない。むしろ着いたことすらわからない。

 何時何分に着く、という情報だけ知っていたけど、大幅に電車が遅れていることだけはわかったので、もうどこで降りるのかさっぱりわからなくなった。

 海外wi-fiを借りていたので、なけなしの電池を大事にしながらiPhoneのグーグルマップで位置情報をひたすら確認するだけが頼り。

 車掌さん全然いないけど、チャイを売り歩く人だけはひたすら往復していて、さすがインドといった感じ。

 お手洗いにも行ったけど、汚いなんてもんじゃない。地獄だった。ぼっとん便所で、線路にふんにょー垂れ流しだし。もう泣きたい……と思った矢先、私はトイレに閉じ込められた!! 

 インドのトイレは全部なぜか外鍵が付いていて、私がトイレに入っている間に電車の揺れで外鍵が掛かってしまった!! 

 超汚いトイレに閉じ込められてパニックになった私。中からトイレのドアを叩きまくり、「へるぷ〜!!」と叫び続ける(涙)

 ドアの1センチくらいの隙間から「たすけてー!!!! たすけてー!!!!」とわめき続けていたら身支度中のターバンのおじさんがびびりながらトイレを開けてくれた。私のただならぬ叫び方に、おじさんがビックリしていた。

 ※ちなみにターバンの方々は少数派スィク教の方々。インド人のイメージだけどすごく少数派。ヒンズー、イスラムと違って肉食をするので、体格がいい人が多い。スィク教の人たちはたくさんイギリスに傭兵に取られていたから、対外的にターバン=インド人のイメージが強いんだって。



 本当に心臓が止まるほど恐ろしい思いをした。

 私は、閉じ込められた恐怖とあまりの汚さに「もう二度とトイレには入らない」決意をする。そこから私のラマダン(イスラムの断食)がはじまるわけ。



 そうそう。前のイスラムファミリーは本当にラマダン中で、飲まず食わずですごしていた。そして、定期的にお祈りが始まる。私とたー坊は、超至近距離でお祈りが始まってどうすればいいのかわからなかったけど、大人しく座っているしかないのだ。お祈りを何度も見届ける。

 イスラムファミリーは移動中もコーランを読んでいて、すごく敬虔な信者たちだった。すごく親切でいい人たちで、TOSHIBAのパソコンでお仕事したりしていた。

 子どもが完全に放し飼いなのにはじゃっかん閉口する。大声で騒いでも車内で走り回っても、攻撃されてもとくに親は注意せず。そういう国なのだね。私は子どもがうるさいのとか、子どもに攻撃されるとか、全然不快に思わない方だけど、それでも「黙れ小僧」と思ったくらいだから、子ども嫌いだったら辛いと思う。



 あと、全然知らない人が乗り込んでくるのもインドの特徴なのか……私たちのボックスにも何度もよく知らない人が来た。

 ある彦摩呂に似たインド人のおっさんは、イスラムファミリーに「おまえらパキスタン人かー!」などと鬱陶しい説教をはじめ(違うし。インド人だった)、女の子ちょっと泣いていた。

 私も絡まれて困り果てたので、みんなで力を合わせて彦摩呂を追っ払う。イスラムファミリーと結束したよ。

 ある時間がくるとラマダンが明けたらしく、いっせいにいろいろイスラムファミリーは突然食べ始めた。私たちはおやつをわけてもらった。私もお菓子をすすめたけど、食に関する戒律が厳しいから、人からもらうのは難しいみたい。差し出したミンティアは迷った末みんなで食べてくれた。

 そんな風に時間を過ごしながらも電車が着かない。疲れ果てていたのと、緊張感ではっきりいって泣きそうだった。定期的に電車は止まるけど、外真っ暗だし、駅名アナウンスされないし。

 大きな駅っぽいからかなりの人が乗り降りするはず。それとグーグルマップだけが頼り。いつ駅につくかわらかないプレッシャーで安らげる瞬間は一秒たりともなかったよ。

 イスラムファミリーに降りる駅(ムガイサライ駅)を告げていたから「次に着く駅であなたたちは降りるのよ」と教えてくれて(本当になんでわかったのか謎)、無事に到着した目的地で降りることができた。

 着いたのはもう22時過ぎ。本当にこの日一日は移動で終わった………。しぬかとおもった。

 そして、車でホテルまで移動中。景色がやばすぎることに気付く。

 荒廃した旧市街と砂埃。ボロきれを巻いた人たち。殺伐とした光景。喧嘩している人もいる。

 私と旦那の脳裏に同時に浮かんだのは「北斗の拳」。

 けんしろー、助けてくれ。



 ちなみに、今日もシャワーからお湯は出ない。もう、言うまでもないか(笑)

 水シャワー悪くないよ(笑)

明日はいよいよガンジス川へ。たー坊(旦那)は前日から抗生物質を飲みはじめた!アップをはじめたよ!

〈つづく〉
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